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「ビジョン2050 日本が輝く、森林循環経済」の実現-森林資源フル活用事業モデルプラン・推進方策と提言-の公表
2022年、当会は「プラチナ森林産業イニシアティブ」を立ち上げ、2023年5月、「ビジョン2050 日本が輝く、森林循環経済」を公表。2024年7月には、「ビジョン2050 日本が輝く、森林循環経済 推進戦略」を公表しました。
以降もビジョンの実現に向けた議論・検討を重ね、この度、森林資源フル活用事業モデルプランおよび推進方策と提言を取りまとめました。
◆「ビジョン2050 日本が輝く、森林循環経済」森林資源フル活用事業モデルプラン・推進方策と提言◆
1.森林資源フル活用事業モデルプランの提案
臨海部の製紙工場で、余剰パルプを活用したバイオリファイナリーの取組みがすでに始まっています。これに加え、輸送コスト・CO₂排出削減、地方創生の観点から森林地域の分散型モデルとして大規模林業、製材工場、化学プラント等が一体となった森林資源フル活用事業モデルを提案します。
本モデルでは、250haの森林から年間10万m³の丸太を伐採・調達し、ストックヤードで全量を受け入れた後、製材工場で粗ラミナとチップを製造。チップは成分分離、糖化発酵しエタノールを生産します。森林は40年サイクルで循環利用することを想定しています。
この結果、CO₂排出量は化石資源活用の85%減少、全国ベースの経済波及効果は建設効果30兆円、生産効果9兆円/年と試算され、特に地方圏における経済効果が顕著に見込まれます。
一方、バイオエタノールのコストは市場価格の3倍程度となり、価格ギャップの解消が課題となります。
2.森林資源によるグリーンケミカルの実装
廃プラ等を活用した化成品のリサイクルは実用ベースで進み始めています。森林資源を活用した化成品製造は研究や実証は進み始めていますが、実用レベルではこれからであり、今後実装への加速が重要となります。
実装に向けては、コストの高さや資源確保といった課題を乗り越えるため、事業モデルの見直し・高度化が求められます。また、林業との連携による一貫した事業体制の構築、リサイクルを含むグリーンケミカル市場の形成、さらに廃プラスチックや廃バイオマスを活用したリサイクルの推進など、具体的な施策を重ねていく必要があります。
3.木造都市の加速
国土交通省による「木造建築物の耐久性に係る評価のためのガイドライン」、木造建築や木材製品での炭素固定量の経済評価(SHK制度における取り扱い)の検討、JAS格付け製材普及に向けた取組み、木造建築の維持保全・維持管理マニュアルの整備など、建築物の木造化・木質化を推進する事業環境は整いつつあります。
今後は、単体の建築物だけでなく街区単位の木造都市の形成を目指して、当会の企業や自治体と案件形成に取り組んでいきます。
4.具体的林業プロジェクトの実践
連続する施業面積の大規模化、G空間情報を始めとしたDX事例の創出や、造林コストへの継続的な補助支援、造林事業者と異業種企業との協業支援等を通じた造林への資金供給を推進していきます。
国内では、産官学民が地域内で連携し、各地で先導的な森林・林業プロジェクトを展開しています。それらの取組みや、有識者へのヒアリング等を踏まえ、プロジェクトの要となり得る事業体等をフレームとして整理しました。今後も幅広いネットワーク形成を行っていく他、コーディネーターまたはその支援者として具体的プロジェクトの実践を進めていきます。
5.提言:地方創生およびGX戦略における森林資源フル活用事業の重点推進
森林資源フル活用事業は、地方経済への波及効果が大きく、林業に加えて製材業やバイオマス化学など関連産業の拡大が期待されます。また、GX(グリーントランスフォーメーション)戦略の観点からも、化学産業における原料転換は不可欠であり、国内に豊富に存在する森林資源を積極的に活用すべきです。森林資源を循環的に活用し、再造林を徹底することでCO₂吸収量の増加が見込まれます。加えて、木造建築やグリーンケミカルへの利用はCO₂の長期固定化にも貢献します。
以上を踏まえ、地方創生およびGX戦略の柱として、森林資源フル活用事業を重点的に推進することを提案します。具体的には、「森林資源フル活用事業モデル制度の創設とナショナルプロジェクト化」や、「省庁連携による施策パッケージの整備と総合窓口の設置」など、同事業を国の重要政策として総合的に推進することを強く要望していきます。
6.全国で進み始めた森林資源活用プロジェクト
プラチナ森林産業イニシアティブの参加団体等が関わる森林資源活用プロジェクトを取りまとめました。
バイオマス化学分野では、製紙会社により実証から実用化段階へ進みつつあり、改質リグニン技術を活用した実証や事業化の検討も森林地域で展開され始めています。
さらに、木質資源と廃プラスチック等を原料とするグリーンメタノール生産の事業化検討や、石油化学コンビナートにおける森林資源の利活用に向けた検討も進展しています。
森林・林業でも大規模な林業からストックヤード、製材工場、熱供給事業等の一体的な森林資源活用事業の取組みが始まり、大手建設会社が林業分野へ参入する動きも活発です。
今後こうした動きを活発化し、実装レベルへの加速を推進していきます。
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プラチナ森林産業イニシアティブ 『森林循環経済』創刊記念ウェビナーを開催します!
本年5月、当会プラチナ森林産業イニシアティブ活動をより強力に加速させるため、Webメディア『森林循環経済』を創刊しました。
メディアの創刊を記念して、本年2025年7月10日(木) 13:00〜17:00、『森林循環経済』創刊記念特別セミナーを開催いたします。この『森林循環経済』を加速させる様々な人たちによる話題提供とディスカッションを展開します。
当日は開催時間中、何度でも入退出を繰り返すことができます。特定のセッションだけを視聴することも可能です。
是非お気軽にご参加ください。多くの方のご参加をお待ちしております。
『森林循環経済』:https://forestcircularity.jp/
『森林循環経済』創刊記念ウェビナーのご案内:https://forestcircularity.jp/2025/06/num-048/
<開催概要>
<ニューズレター>
『森林循環経済』は毎週1本(月あたり4本程度)のペースで無料のニューズレターを発行し、『森林循環経済』執筆陣によるコラムをお届けしています。
ご希望の方はこちらからお申し込みください。
<SNSアカウント>
Facebook https://www.facebook.com/forestcircularity/
X https://x.com/shinrinjyunkan
<参考>
「ビジョン2050 日本が輝く、森林循環経済」:https://platinum-network.jp/2023/05/23/16/26/
「ビジョン実現に向けた推進戦略とロードマップ」:https://platinum-network.jp/2024/07/09/14/29/
『森林循環経済』創刊のお知らせ:https://platinum-network.jp/2025/05/14/14/11/
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マンスリーニュース(2025年6月号)
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プラチナ産業イニシアティブ活動に係る報告会(6/5) 動画公開
2025年6月5日の一般社団法人第4回社員総会終了後
プラチナ産業イニシアティブ活動に係る報告会を行いました。
① 森林循環経済の実現 ―プラチナ森林産業イニシアティブの活動―
② 2050年 国産再エネ8割以上の実現 ―プラチナ再生可能エネルギー産業イニシアティブの活動報告―
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【募集〆切延長!6月30日まで】2025年度プラチナ未来人財育成塾のプログラムが決定しました!
『プラチナ未来人財育成塾』は、中学生・高校生を対象とした「2050年の社会と自分」について考えるセミナーイベントです。
プログラムは、一流の講師陣による講義の受講と、全国から集まった参加者とのグループワークを重ね、発表までを行う「探究型学習」となっています。

【今年度講師】
AI・宇宙・国際・環境・ジェンダー等の講義となります。
渡部 潤一 氏 (自然科学研究機構国立天文台 上席教授)
兵法 彩 氏(東京都市大学 環境学部 准教授)
瀬地山 角 氏(東京大学大学院 総合文化研究科 教授)
華井 和代 氏(東京大学 未来ビジョン研究センター 特任講師)
勝山 裕輝 氏 (三菱総合研究所 生成AIラボ 主任研究員)
菊池 康紀 氏(東京大学 未来ビジョン研究センター教授)
小宮山 宏(プラチナ構想ネットワーク会長)
サポート役として大学生やシニアが参加しているため、多世代間での対話や共同作業も体験できます。
この夏、学校では出来ない経験をしてみませんか? ご参加お待ちしております。
【応募方法】 保護者様より、下記QRコードまたはフォームから必要事項を記入しご応募ください。
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プラチナ森林産業イニシアティブ Webメディア『森林循環経済』の創刊
2022年、当会は「プラチナ森林産業イニシアティブ」を立ち上げ、2023年5月「ビジョン2050 日本が輝く、森林循環経済」を公表しました。
昨年7月には「ビジョン実現に向けた推進戦略とロードマップ」を公表し、取組を一層活発化させてまいりました。
この度、本活動をより強力に加速させるため、本日2025年5月14日(水)、Webメディア『森林循環経済』を創刊しました。
是非ご覧ください。
『森林循環経済』:https://forestcircularity.jp
<概要>
『森林循環経済』は、「石油資源からバイオマス化学への転換」、「木造都市(まちの木造化・木質化)の展開」、「需要の拡大を受けた森林・林業の革新」を3本柱とした編集活動を行います。
現在の4倍以上の森林資源の活用、1割以上のCO2削減、そして4.7兆円を超える直接効果の実現を目指す産業界・行政・学術・地域の皆様をオープンに支援し、交流を司るメディアとします。
加えて「森林と地域創生」「森林文化の醸成」そして「森林と接続する社会的共通資本」に関する論考の集約、報道、意見交換を行うことで、「森と木を愛する全ての人たちが、その循環により日本を再生させるためのアイデアを持ち寄るメディア」として成長させていきます。
なお『森林循環経済』は、2025年7月に同名の書籍を平凡社(東京都・千代田区)から発刊すると同時に、発刊記念オンラインイベントの開催を予定しております。
詳細につきましては後日、改めてご案内させていただきます。
<メールマガジンお申込み用URL>
https://forestcircularity.jp/newsletter/
<SNSアカウント>
Facebook https://www.facebook.com/forestcircularity/
X https://x.com/shinrinjyunkan
<参考>
「ビジョン2050 日本が輝く、森林循環経済」:https://platinum-network.jp/2023/05/23/16/26/
「ビジョン実現に向けた推進戦略とロードマップ」:https://platinum-network.jp/2024/07/09/14/29/
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財界(2025年4月23日号(4月9日発売))の連載記事「TM手帖」が掲載されました。
財界の小宮山による連載記事「TM手帖」に「第12回プラチナ大賞」の結果に関する記事が掲載されました。
財界(2025年4月23日号(4月9日発売))のTM手帖では、第12回プラチナ大賞「優秀賞・新しい時代の森林活用賞」を受賞した、小諸市の取組みが取り上げられました。
テーマ:『ウエルネスシティ信州小諸 Project-with MORIBITO ~森林環境も社会課題も担い手も多様性の組合せで~』
財界は、ビジネス書籍の独立系出版社「財界研究所」が出版する財界人(実業家)を取り上げる雑誌です。その中で小宮山会長が「TM手帖」という欄を執筆しており、毎回、当会会員事業を含む各地の先導的な取組みを紹介しています。
プラチナ大賞の詳細は こちら
【出典】財界(2025年4月23日号(4月9日発売))

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財界(2025年4月9日号(3月26日発売))の連載記事「TM手帖」が掲載されました。
財界の小宮山による連載記事「TM手帖」に「第12回プラチナ大賞」の結果に関する記事が掲載されました。
財界(2025年4月9日号(3月26日発売))のTM手帖では、第12回プラチナ大賞「優秀賞・立地競争力向上賞」を受賞した、香川県の取組みが取り上げられました。
テーマ:『せとうち企業誘致100プラン ~ きめ細かなワンストップサービスによる戦略的企業誘致の推進 ~』
財界は、ビジネス書籍の独立系出版社「財界研究所」が出版する財界人(実業家)を取り上げる雑誌です。その中で小宮山会長が「TM手帖」という欄を執筆しており、毎回、当会会員事業を含む各地の先導的な取組みを紹介しています。
【出典】財界(2025年4月9日号(3月26日発売))

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財界(2025年3月26日号(3月12日発売))の連載記事「TM手帖」が掲載されました。
財界の小宮山による連載記事「TM手帖」に「第12回プラチナ大賞」の結果に関する記事が掲載されました。
財界(2025年3月26日号(3月12日発売))のTM手帖では、第12回プラチナ大賞「優秀賞・医工連携促進賞」を受賞した、岩手県の取組みが取り上げられました。
テーマ:『東北地域のものづくり技術と医学的インテリジェンスの融合による、ライフサイエンス機器創出拠点の形成』
財界は、ビジネス書籍の独立系出版社「財界研究所」が出版する財界人(実業家)を取り上げる雑誌です。その中で小宮山会長が「TM手帖」という欄を執筆しており、毎回、当会会員事業を含む各地の先導的な取組みを紹介しています。
【出典】財界(2025年3月26日号(3月12日発売))
